藤田医科大学 急性期・周術期分野 大学院受験生サイト 適切な情報整理と設計で、受験生の疑問を解消するサイトへ
藤田医科大学病院の「救急総合内科 後期研修医採用サイト」構築の実績から、今回の大学院受験生サイト新規構築を依頼いただきました。
前回のサイト構築後、後期研修医の応募数が劇的に増加し、その成果が評価されたことによる案件です。
プロジェクトの目的は、看護師および医療従事者の大学院進学を促進することです。特に、新しい資格である診療看護師の育成に焦点を当て、将来性のある分野への進学を支援します。
サイト作成のテーマは「ゴールデンルートの構築」です。
進学確率を高める明確な道筋を示し、Webサイトだけでなく、出願から受験、入学までの顧客体験の向上を重視しました。他校にはない体験を通じての口コミによる新規獲得を促進するねらいもあります。達成目標は、面談申込数の向上を通じて、最終的な出願数と入学者数の増加につなげることです。
Problem
課題
情報が不明確で、進学への道筋が見えにくい
リニューアル前の大学院Webサイトは全分野が統合されており、特定分野の情報が分かりにくくなっていました。
さらに、2010年度から試験が開始した資格「診療看護師」は育成する大学院も少なく、進学を検討する看護師にとって情報が不足しています。
リニューアルにあたり、「看護師および医療従事者の大学院進学」という特殊な出願形態に対応した明確な情報提供と進学プロセスの説明が必要でした。
また、入学希望者とのコミュニケーションが円滑でなく、学生たちがどのような情報やサポートを求めているのか、進学への不安を解消できていない点も課題だと感じました。
Solution
解決策
ニーズに沿ったサイト設計と情報提供でスムーズな進学サポート体制を構築
目的の一つである「診療看護師の進学率向上」を実現するため、まずは診療看護師を目指す人々の進学の流れ(カスタマージャーニー)を分析しました。
新制度である診療看護師はデータが少ないため、在校生や卒業生へのアンケートを実施。その結果、ターゲットを「診療看護師を目指す、学びと成長意欲の高い看護師」と定め、彼らのニーズに合わせたサイト設計を行いました。
具体的には、藤田医科大学の長年の養成実績と質の高いカリキュラムをアピールポイントとし、ロジカルな情報提供を心がけました。
さらに進学者の負担を減らす補助金情報も掲載することで社会人ならではの不安を解消。加えて大学院進学の特殊性を考慮し、出願プロセスをわかりやすく解説しました。出願の流れを考慮したメールフォームの導入により、ファーストコンタクトをスムーズにしました。
さらに、分野の担当教授や教員の協力を得て、入学希望者の不安を改善するためのお問い合わせや見学受付を実施。これにより、入学希望者に寄り添い、役立つ存在であり続ける体制を構築しました。
大学の専門性とサポート体制が伝わりオープン直後から見学申し込みが増加
この解決策により、看護師としての専門性を高め、活躍する機会を増やすための情報や機能を提供する循環型のゴールデンルートが実現しました。
その結果、入学希望者の満足度向上と面談申込数が増加。サイトオープン直後から、早速面談申し込みや見学申込みが発生しました。他校がまだ本格的に大学院進学への促進に取り組んでいない中、藤田医科大学は先駆けて大学院受験生サイトによる適切な情報提供とサポート体制を実現しました。
今後のさらなる発展と、診療看護師育成の分野における先導的役割に期待が高まっています。
シンボルカラーとリアルな働く姿で競合サイトとの差別化を図る
デザイン面では、大学院のアイデンティティに共感しここで働きたい、成長したいという気持ちが生まれるクリエイティブを心掛けました。
メインカラーには大学院のシンボルカラーを引用。メインイメージの撮影では、意図的な演出をせず実際に働いている姿を撮影することで、さまざまな環境下に対応できる人材イメージを表現しました。競合サイトと比較して現場のイメージが伝わる写真を多用し、空間を使ったレイアウトを行うことで情報の明瞭さ、リアルな現場の空気感を伝え、人材獲得へとつなげるねらいがあります。
credit
Client 学校法人藤田学園(藤田医科大学 大学院)
Producer 前川 元成
Director 山田 拓真
Designer 大山 昌太
Assistant director 松本 陽望
Engineer 本荘谷/有限会社アスリンク
Writer オフィス・ヒライ
Photographer 株式会社LUCKIIS